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今日は、もう、誕生日にしたいくらい天気がよかった。 |
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今日は死ぬにはもってこいの日だ、と言った古老がアメリカにいたらしい。
その古老は多分こういうことを言いたかったのではないのだろうとは強く思うんだけども、それにしても、どうせ1回しか死ねないならもう少しだけ先延ばしにしたくなるくらい、いい天気だった。
世界はときどき美しすぎて困る。
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白和えを作ってあげる約束のこと思い出す別れたあとで
俵万智 | チョコレート革命
トリガーハッピー |
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鯉にチョコレートをやったことがある。丸くて平べったい、砂糖で薄くコーティングしてあるやつだ。
その頃まだ小さかった僕はただ、自分の好きなチョコレートを、池の鯉が食べてくれるのか知りたかった。
鯉は白かったり紅かったり、黒く黄色くびかびかと輝いていたりして、人造池の底は暗い岩だった。そんなところに青だの紫だののチョコレートをぽとん、ぽとんと一粒ずつ落として、鯉がそれを飲み込んでしばらくしてやっぱり吐いてしまうのをずっと見ていた。
僕が今こうしてキーボードを叩いているのも似たような行動なのかもしれない。
数珠つなぎになった脈絡のない思考を、吐くだけのために撃ち出す。それが他の誰かに当たるか当たらないかは気にしないふりをして、でもその誰かがそれを受け取ってくれることをどこかで祈りながら、ピエロが万国旗を吐き続けて止まらなくなるように、僕はキーを叩き、マウスを振り回す。
残弾のカウンターも気にせずキーを底まで押し込み続ける僕はずっと前からゲームの中のパイロットで、ふるふると揺れて沈むチョコレートを見る僕は今でもやっぱりピエロだ。
曳光弾の軌跡を眺めながら、キーを打ち続ける。僕の頬に涙はあるだろうか。
コラージュ * 6/21 |
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ほんとうに私は、どれが本当の自分だかわからない。読む本がなくなって、真似するお手本がなんにも見つからなくなった時には、私は、いったいどうするだろう。手も足も出ない、萎縮の態で、むやみに鼻をかんでばかりいるかも知れない。何しろ電車の中で、毎日こんなにふらふら考えているばかりでは、だめだ。からだに、厭な温かさが残って、やりきれない。何かしなければ、どうにかしなければと思うのだが、どうしたら、自分をはっきり掴めるのか。これまでの私の自己批判なんて、まるで意味ないものだったと思う。
こうして私は、「私」が書いたものに対する責任を放棄して、好き勝手な放言を続けることにする。私は、「私」が見たものや感じたことを、あるいはそうと思われることを、好き勝手に「私」として書き綴る。私は「私」ではないから、それがほんとうのことかどうかはわからない。
「私」の言うことには、真実は何ひとつない。少なくとも私にとって、「私」の書き綴ることはすべて嘘だ。
無責任で嘘つきで人でなしの「私」は、頭蓋骨の中や体の中にたまった膿を吐き出すために、嘘八百を並べ立てる。
私が雑草なら、土の下で根を伸ばして、いずれあなたの根に触れることもできるだろう。
私が水なら、あなたの乾いた葉を潤すことができるだろう。
私が空気なら、私はあなたに必要なのだと、胸を張ることもできたろう。
私はそのどれでもなく、この世に確かに在ると証明もできず、あなたの視線と微笑みの行方によって不在の証明をされ、あなたへの想いの存在によって、私はこの世に在るのだと知覚するしかない。
(こんな言葉もどこかの本で読んだことがある)